お仕事風景・CAD/CAM解説編
お待たせしました、みんな気になる板金プログラムコーナーです。
まずはそもそもCAD/CAMってなあに?というところから入ります。
CAD/製品や建築物の設計に使うソフトの総称、図面を書いたり、構造を書いたりします。
CAM/製造工程における指示を出すソフトの総称、機械への動き方の指示や制御をします。
2DCADと3DCAD/二次元平面図で図面を書き起こして設計するのが2DCAD、
モデリングをしつつ立体で製品の形を作っていくのが3DCAD。
最近は3DCADの普及も増えましたが2DCAD現役という環境も多いはずです。
CADで形を作る→CAMでレーザー加工の条件や穴あけの条件などを指定する
一蓮托生なのですねCADCAMは。
CAD/CAM自体は建築用や板金用、汎用など専門分野に特化した形で販売されていますよ。
で!!これがその画面です!
なんて生活感のある画像…。
2DCADを使って平面図を書き、これはCAMでプログラミング言語を書き起こしているところですね。
黒い画面の中の黄色線で描かれる平面が、立体の認識を持つように作成されており、
横の英数字の羅列がGコードと呼ばれる複合機に指示を出す言語です。
この言語を覚えれば手入力でも複合機に指示を出すことができます。
昔は今のようにオートでGコードを起こしてくれるソフトが無かったりとても高価だった為に、全てこの英数字を手打ちで書いて機械を動かしていたと聞きました。
直線のレーザーを動かすにも、座標を始点終点と決めてそれを動かすコマンドを入力する…。
ロマンはありますが…、なかなか現代社会ではそんなに時間を割いていられないのも現実ですね。
「昔は手打ちだったからなー、今のプログラムは恵まれてるよ!」なんていう年上の先輩方。
私「へーそうなんですねえ(棒)」
先輩「いや、だってさあ」
先輩「まじでカンマを一個打ち間違えただけで機械がとんでもねぇ動きするから。」
とんでもねぇ動き(笑)
現代社会に産まれて良かった…ありがとう文明の利器たち…。
CAD/CAMプログラムは最終的にどうなる?
最終的には上図のような「指示書」となって
「二次元図面から書き起こした立体データ」
「複合機への指示コード」
「複合機の使用する金型情報」
「大まかな製品の展開見取り図(材料の大きさに対してどれくらいか)」
「板厚・材質」
が印刷またはデータ保存されます。
ここまでがCAD/CAMの大まかな流れです。
ではCADの面白いとこでも羅列しますか。
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座標軸の考えが楽しい
2次元CADでは(X,Y)で横軸縦軸を考えて製図していくのですが、結構これがゲームって感じ。
(0,0)を基準点として考えると点を四カ所
(0,0)(10,0)(10,0)(10,10)に打って線で繋ぐと10の正四角形ができますでしょう?これが考え方の基盤なのでなんだかゲームっぽい。
曲線や切り欠きなども極論座標さえ決まればどうにかなるので、私の様なパッパラパーな人でも大丈夫!
子供のころにやった「1から10までの数字を線で繋げると絵がでてくる宿題」みたいな感じです!
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立体になっていく様子が面白い
平面で合成されたデータ「面Aと面Bを90度で合成する(くっつける)」などは「立体図」として簡易的な3Dモデルを見ることができます。
四角形から4辺立ち上げて箱型にしたら、その立体モデルが画面上で見られるわけですね。
それがとっても刺激的(笑
誤った認識をソフトにさせてしまうと、とんでもねぇ方向に面がくっついていたり、とんでもねぇ角度で曲がっていたりする刺激的な立体図を見ることが可能です。
また、少し複雑な造形になってくるほど、平面ではイメージの沸きにくかった構造が立体で見られるので
「そうそうそう!!!そうしたかったんだよ!!合ってるじゃん!!!」ってな感じに盛り上がります。(脳内で)
- 実際に製品になったときに感動する
これは間違いない(笑)
やっぱり自分で思った通りの形にプログラムを完成できたときの感動ひとしお。
もちろん試作段階でたくさんミスるんですよ、穴をあけ忘れたり、実際に曲げようとしたら面と面が重なってしまって加工不可だったり…。
そんな山をいくつか越えて辿り着いた図面と相違のまったくない造形…恍惚としちゃう。
逆に言うとね、さあ溶接まで全工程おわったぞー!
からの、
プログラムミス。こたえる。もう本当にしんどい。
手直しできそうな場合は全力で周りに相談してる、
ミスレベル小「プログラムで穴開け忘れたんだけどドリルで開けてくんない!?」
ミスレベル中「寸法間違えてプログラムしちゃったんだけど曲げ寸法調整してなんとか出してくんない!?」
ミスレベル大「箱型のものなのに1面作り忘れちゃったから板切って張り合わせて溶接してくんないかな!?」
ミスレベル大くらいになると多分もう聞いてる方も「この人何言ってんの…?」って思ってると思います。ごめんなさい。
でもね、そんな失敗があるから、成功が成功として輝くんですよ。
緊張感と達成感が良いバランスで存在するCAD/CAM…プログラムという分野…楽しいですよ。
以上、ひとまずのCAD/CAMと呼ばれるプログラム部門についての解説と私見を終わります。
興味のある方はメールくださいね、こんな加工できる?とかプログラムやってみたい…とか、今ではフリーソフトもたくさんあるので手始めにご自身で触っていただくと想像がつきやすいかもしれません!
専門的な知識が必要な場合はいつでも連絡お待ちしております!